こんにちは、アンジェラケン(@anjeraken)です。

『USJを劇的に変えたった1つの考え方』の要約と書評が知りたい!
今回はこういった悩みを解決します。
この記事では、マーケティングの入門部分についてUSJの事例を交えながら書かれた書籍『USJを劇的に変えてたった1つの考え方』の要約と書評をします。
いますぐ読みた方はぜひ以下のリンクをご利用ください。

こんな人にオススメ
- マーケティングを学んだことない人
- 個人経営の人
- 若い人
マーケティングを学んだ事のない人には、新しい考え方が多く非常に興味深い内容です。
個人経営の人は、自分をブランディングするために役立つ知識が豊富なのでおすすめです。
また、これから社会に出る大学生や新卒の方にも読んで欲しい本です。長く役立つ考え方が記述してあります。
著者:森岡毅さんはどんな人?

資金がない中で、USJをV字回復させたプロのマーケター。

5年間で年間の来場者数を600万人以上増やした実績を持つすごい人です。
神戸大学経済学部卒業後、P&Gジャパンマーケティング本部に入社し、マーケティングについて学ばれてます。2010年USJに転職し、マーケティング戦略を担当。このまま行けば倒産だったUSJの経営を資金がない中見事V字回復させ、最高で月の来場者数175万人を達成します。

USJの入場者数 出典:産経新聞,https://www.sankei.com/article/20161216-B7HZ32YY4RIZHAL27AURHQH76U/photo/C2QZTOS4OVNNTPI3UNE2YD5S5A/
2017年にはUSJを退社し、「マーケティングとエンターテイメントで日本を元気に」をスローガンの元、株式会社 刀を設立します。
刀では西武園ゆうえんちや丸亀製麺のコンサルを担当し、両方とも見事業績回復を果たしています。マーケターとしてプロ中のプロです。
内容要約
全部で9章で構成されています。
- USJの成功の秘密はマーケティングにあり
- 日本のほとんどの企業はマーケティングができていない
- マーケティングの本質とは
- 「戦略」を学ぼう
- マーケティング・フレームワークを学ぼう
- マーケティングが日本を救う
- 私はどうやってマーケターになったのか
- マーケターに向いている人
- キャリアはどうやって作るのか
今回は4つのパートに分けて紹介していきます。
- パート①:マーケティングの必要性
- パート②:マーケティング思考法
- パート③:日本のマーケティング
- パート④:キャリア形成について
パート①:マーケティングの必要性
マーケティングがなぜ必要なのかについて解説してあります。

マーケティングに対するイメージがガラリと変わりました。
マーケティングは会社の「頭脳」と「心臓」です。部署間の利害を取っ払い、「会社全体で何が必要か。」「どこにでどのぐらいのエネルギーを注ぐか。」考える必要があります。マーケティングが疎かになれば、会社はどんどん傾いてしまいます。
自然体の会社では、部署間での予算や意見が擦り合わされ、妥協点に収束します。
社内的にはOKでも、商品やサービスとしては微妙です。
これでは、売れるものも売れなくなります。
分かりやすいのが「カレー」と「焼きそば」のどちらかの案を採用する場面。
冷静に考えれば、どちらか1択に絞って磨きをかける方が美味しいくて売れます。
しかし、多くの企業は社内で部署間の妥協点を見つけ、「カレー焼きそば」を作ってしまいます。消費者にとっては最悪ですよね。
こういった現象が起きないために、どちらか1本絞り説得させ最高の物を作る。
作ったものを売るのではなく、売れるものを作る。
これがマーケターの仕事です。
そのために、消費者は何がほしいのか、どんな体験を欲しているのかも理解する必要があります。
つまり、マーケターは消費者理解の専門家でもあります。
USJをマーケティング思考によって、アトラクションやイベントの成功率を5年間で約30%から97%にしました。
その時に実際にしたUSJで行ったことについて詳しく書いてます。
パート②:マーケティング思考法
一番メインの内容です。
マーケティング思考法は3-5章までで詳しく書いてあります。
専門用語がめっちゃ出てきますが、どれも例えを挙げながら書かれています。
なので横文字アレルギーの人も

横文字わからん、こわい、もう寝る。。
とはならず、

なるほどねーーー!!!!!!
と納得できます。
書かれていることとしては、主に3点。
- マーケティングにおいて変数と定数が何か
- 戦略について
- マーケティング全体の構成について
中でも、3番目のマーケティング全体の構成は、日常の中にたくさん応用でき面白い考え方なので、ちょっとだけ紹介させてください。
構成は全部で5つ。
- 戦況分析
- 目的(objective)
- 目標 (target/who)
- 戦略 (strategy/what)
- 戦術 (execution/how)
妻(または夫)と喧嘩して、仲直りするためにショートケーキを買って帰る場面を思い浮かべてください。
まず、妻が「甘いものが好き」という情報を事前に収集しておく必要があります。これが戦況分析です。
目的は「妻と仲直りする」です。
目標としているのは、妻。
戦略としては、「アクセサリーをプレゼントする」や「話し合う」があるなかで「甘いものを買って帰る」を選択します。
そして「アイス」や「フルーツ」があるなかで、「ショートケーキ」を選ぶ段階が戦術です。
戦況分析 | 甘い物好き |
目的 | 妻と仲直りする |
目標 | 妻 |
戦略 | 甘いものを買って帰る |
戦術 | ショートケーキを買う |

すげー!!
こんな小さいことにも当てはめれるんや!
そうなんです!応用がすごいできるんです!
これをマーケティング思考として説明すると、
戦況分析 | 「会社の強みや市場について」事前に情報収集。 |
目的 | 「売上1.5倍!」だとか「100万部売る!」といったゴール |
目標 | 目的を達成するための具体的な消費者、ターゲット |
戦略 | 消費者が本当に欲しい物が何かを決めること |
戦術 | 消費者が本当に欲しい物をどうやって届けるか |
本書では、それぞれに必要な段階について更に深掘りされてて面白いです。
USJに対しても具体的に当てはめてあり、「うわぁーーー!!」「なるほどね!!」と心の中で叫びたくなります。
テーマ③:日本のマーケティング
日本の強みと弱み、民族性を再認識させて、マーケティングがいかに必要かについて説明しています。
自由経済アメリカでは飲料水やシャンプー、水など差が出にくいブランド命の会社が多くあります。ブランド形成にはマーケティングを駆使する必要があり、マーケティングが学問として発展してきました。
しかし日本は技術志向が強く、マーケティングが学問としてあまり発展していません。
日本はすでに高い技術力を有しています。マーケティングの力と合わせると今までになく日本は飛躍できます。
マーケティングを導入し、「もっと素晴らしい日本にしましょうぜ!」ということについて書いてます。
森岡毅さんの日本愛が溢れてる章ですね。^^
テーマ④:キャリア形成について
著者の就職活動はどんなだったか、なぜP&Gに入社したのか、なぜUSJに転職しようと思ったのか。彼の「なんだコイツは!」と思わせるような志望動機や職を選ぶときの軸は、僕たち読者のキャリア形成に役立つ情報です。
「キャリア形成重視で知りたい!」という人は『苦しかった時の話をしよう』の方がオススメです。

書評
次によかった点と悪かった点をいくつか挙げます。
- 5章は読むのちょっと辛くなる
- 内容が濃い
5章のマーケティング・フレームワークは内容が濃すぎて途中

え、フレームワークまだあんの?
と読むが少し辛くなりました。
また内容が濃すぎて、「ここさえ押さえておけば良い!」と言いたポイントがありませんでした。

たった一つの考え方どこ??
マーケティング思考法というでかい枠組みなら確かに1つなんですけどね^^;
- プロのマーケティング思考法について理解できる
- 身の回りでも当てはめれる
- 変数が何で定数が何か把握できる
- 明るい日本を想像できる
こんなに論理的な型にはめて物事を考える本を読んだことがなかったので、新しい考えがたくさんありました。
こういった類の本は大体枠組みだけを押し付け、実践や分かりやすい例えが抜けています。そのためイメージしずらく、読むのがとても難解です。
しかし、この本はUSJや東京ディズニーリゾート、フェラーリ、evian(水)など

なるほどね〜。
と納得する部分が多かったです。
また3章で紹介される「変数、定数と捉える」くだりは、自分の身の回りにも当てはめることができます。
人間関係や仕事関係でも変数で定数か把握すると、自分のエネルギーをどこに「選択と集中する」べきかが見えてくるので、日常生活でも役に立つ考え方だなと思いました。
最近は将来の日本に対してネガティブな情報が多く入っていたので、「マーケティングで日本を元気にしたい」という著者の熱意がヒシヒシと伝わってきて、モチベーションアップにもつながります。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』の要約と書評を書きました。
マーケティング思考法はビジネスの場において非常に有効な考え方です。
ぜひ手にとって、マーケティングの入門について学んでみましょう。

この記事があなたの参考になれば幸いです。^^/
コメント